腹切り同心
面白い。敬遠していた自分が憎らしくなったり、面白いものを残していてくれて有り難かったり。但し、少々ワンパターンなきらいもある。
表題作は妻の背中の男と同様、怪異は起こるが物語の中心はそこではなく、結末においても最初の怪異は何も解決されない。やはり魔界都市だ。
良かったのはふんま坊の話。主人公は結局何も変わらない。だけど、心の中には誘惑に負けそうな自分もあって、彼はまた旅を続けるというお話。
銀河帝国の弘法も筆の誤り
参った。参りました。完敗です。
駄洒落落ちで落とすために壮大なストーリーを作っているのは凄い。ふざけている様できちんと計算されているのは作家としての才能は確かなんだろうけど、多分使う方向がズレている。普通ならば構成力を使って推理物とか冒険物を作るのに向いているんだろうけど、何というか才能の無駄遣い(褒めてますよ)だ。
銀河帝国の弘法も筆の誤り
妻の背中の男
菊地秀行の幽剣抄シリーズ。いや面白い。魔界行とかとは違った面白さなんだけれど、一作一作問題が放りっぱなしというのも救いが無いようでそのくせちょっと明るくて。
とここまで考えて思ったのだけれど、これは魔界都市の江戸時代版なのかな、ということ。黒尽くめの糸使いとか、キレイなお医者さんとかサイボーグ刑事とかは出てこないけどカラクリは出てくるし、怪しげなものの中でもたくましく生きている人たちを活写したと考えればコンセプトは似ているような。
しかしそんなことはどうでもいいくらい面白い。剣術の様子が書かれている文章が非常にわかり辛いけど、そんなことを補ってお釣りが来るくらい。短編の合間にある掌編も良い味を出している。もっと読みたい。
BARレモン・ハート 会計と監査
うーん、そもそもレモン・ハートはお酒の薀蓄マンガなんだけれど、こうなってくると何でも出来そうな気がする。受験生用に日本史の薀蓄マンガとか物理の薀蓄マンガとか(それは無理か)。
でも見慣れたキャラクターが疑問をだしたり答えたりする展開はやはりわかり易い。NHKのドラマで公認会計士がクローズアップされていたけれど、ネットで個人事業をやっている人も読んでみると良いかもしれない。